コタとミン コタとミン/第二章:秘密の同居人 「あ、あのー、大丈夫スか?」恐怖を押し殺しながら、琥太郎はスマホのライトを向けた。「……って、え……?」光の中に浮かび上がった異形に、言葉が詰まる。うずくまった子供の腰下から伸びる、黒くなめらかな流線型。それは紛れもなく、クジラやシャチを思... 2025.11.24 コタとミン
コタとミン コタとミン/第一章:楽園の終わり 十一月二日。深夜二時。尾見入おみいり海岸から四百メートルほどの所に佇む古い一軒家で、湊みなと 琥太郎こたろうは青白く発光するパソコンの画面を睨みつけていた。「──くそ。どこだ、このバグ……」エンターキーを叩く音が、静寂な部屋に虚しく響く... 2025.11.22 コタとミン